取引相場のない株式の評価方法の見直し等(国税庁・中小企業庁)

コラム:取引相場のない株式の評価方法の見直し等(国税庁・中小企業庁)

取引相場のない株式の見直しについて、28年度与党税制改正大綱の検討事項とされたほか、中小企業庁の29年度税制改正の要望事項に挙がっている。(週刊税務通信No3427より)

総括すると・・・ 類似業種比準価額方式の見直し が検討されている ということです!

問題視されている点

類似業種比準方式:評価対象会社と業種が類似する上場会社の「株価」と、それぞれの「比準要素」(配当、利益、純資産)の比率で評価する方法。

   類似業種比準ピクチャ

問題点:評価対象会社の業績が変動しなくても、上場会社の株価の上昇に伴い、評価額が高くなってしまう。

見直し時期:未定であるが、財産評価基本通達の改正となるため、通常の税制改正の時期(1月や4月)とは異なる時期も考えられる。

第4回 事業承継の検討会(中小企業庁) での意見(一部抜粋)

・海外展開をしている上場会社と国内市場をメインとする中小企業との違いを考慮して見直すことが望ましい。

・株価の急激な変動を考慮して、類似業種の株価について過去の平均値を採用するなどの激変緩和措置をとることが望ましい。

・比準要素の比準割合で、利益を3倍としている点について、収益を上げる企業の株価がより上がる結果となっていることや、近年の景気動向を踏まえた見直しや、選択制の可能性も含めて議論をしていくことが望ましい。

 

総括すると・・・

①比準する「上場会社の株価」に何らかの措置を講ずる可能性あり

②利益3倍につき、そもそも引下げるのか? 何と何の選択制か?

 

事業承継コンサルを行う立場としては、非常に目が離せない改正となること間違いありません!

今後の動向に注視していきましょう!